前回に続き、今回も別の視点から「読解力」について考えてみたいと思います。
「最近、うちの子が本を読まなくて……」
そんな声がよく聞こえてきますが、かつて一世を風靡(ふうび)した週刊少年ジャンプを読む男子中高生が、20年で約10分の1にまで減っているそうです(※)。
一方、マンガ市場全体は2021年に過去最高を記録しました。これは、電子コミックの急成長によるところが大きいものです。つまり、マンガそのものが消えたわけではありません。
しかし、子どもたちの「マンガを読む」という習慣は、確実に変化しています。
紙のマンガ雑誌から離れ、電子コミックを読む子どももいる一方で、マンガも雑誌も読まない層も増えているようです。
かってマンガは、活字の世界への入り口の一つでした。
その入り口が細くなっている今、私は、塾の現場で感じる「読解力の変化」とも、無関係ではないのではないかと考えています。
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■ 塾の現場で感じること
最近、生徒たちを見ていて気になることがあります。
問題の意図するところがわからない。
問題が何を問うているのかを、正確に理解できない。
そういう生徒が増えているように感じます。
今の学校教育では、5教科を通じて思考力・判断力・表現力を問う問題が増えています。
教科書に書かれている知識をそのまま答えるのではなく、文章を読んで、自分で考えて答えるような問題です。
しかし、読解力が弱い生徒は、問題を解く以前に、「問題文を読む」という入り口でつまずいてしまいます。
読解力は、すべての教科の基本です。
問題の意図を理解して、正確に答える力がなければ、どれだけ知識を身につけても、本番で十分に力を発揮できません。
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■ あのころ、ジャンプは夢の入り口だった
私が中学生のころ、少年ジャンプは全盛期でした。
ドラゴンボール、キャプテン翼、聖闘士星矢。
どの作品も、ヒーローたちが熱く生きていました。
友情、勇気、愛、冒険。
そういう言葉が、当たり前のように漫画の中にあふれていました。
誰よりも早くジャンプを読むことがカッコよかった時代。
どこよりも早くゲットできると噂の店に、買いに行ったこともあります。
キャプテン翼に憧れて、必殺のドライブシュートを練習したこともありますし、ドラゴンボールの孫悟空のように、
「強敵に挑む(ワクワクする)」
「負けるほど、強くなる(成長する)」
という生き方は、その後の私の人生訓になりました😆
実際、メッシやネイマール、イニエスタといった世界的なサッカー選手たちも、「キャプテン翼」に影響を受けたと語っています。
漫画が夢や希望を育み、人生の方向すら変えてしまう。
あのころの漫画には、そんな力がありました。
では、少年たちは今、何に憧れ、何を目標にしているのでしょう。
もちろん、今でもスポーツ界などには、たくさんのヒーローがいます。
ただ、子どもたちの身近にいる「漫画のヒーロー」という存在は、以前より少なくなったような気もします。
それを「時代だから」と割り切ることは、私にはなかなかできません😅
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■ SNSやYouTubeに費やした時間、10年後に何が残るか
SNSやYouTubeが悪いと言いたいわけではありません。
私自身も、便利な情報源として利用しています。
ただ、流れてくる情報を眺め続ける時間と、自分で選んだ本や漫画をじっくり読む時間では、同じ「見る・読む」でも、頭の使い方は違うのではないでしょうか。
10年後に振り返ったとき、何が自分の中に残っているでしょう。
流れては消え、消えては流れる情報の波の中で、何も残らない時間を過ごしているとしたら、こんなにもったいないことはありません。
心に残った本は、何年たっても自分の中に残ることがあります。
漫画が、その役割を果たすこともあります。
私自身、漫画をきっかけに歴史小説に興味が向きました。
そして、歴史から世界へ興味が湧きました。
漫画から活字へ。
活字から歴史へ。
歴史から世界へ。
その入り口として、漫画雑誌や紙の本が果たしてきた役割は、決して小さくありませんでした。
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■ 家庭でできること
デジタル全盛期の今だからこそ、できることから始めてみませんか😊
まず、親が本を読む姿を見せること。
本棚に本や漫画を置いておくこと。
子どもが興味を持った漫画を、一緒に読んでみること。
図書館や本屋に足を運ぶ習慣をつくること。
ハードルは低くていいと思います。
漫画でも、雑誌でもいい。
まずは「読む」ということに触れるところから始めればいいのかなと思っています。
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■ 中学生のみなさんへ
勉強のためだけではありません。
文字を読むことは、きっと君の人生を豊かにしてくれます。
漫画でもいい。
好きな作品からでいい。
そこから小説に興味を持つかもしれない。
歴史に興味を持つかもしれない。
知らない世界を知るきっかけになるかもしれない。
さあ、活字の世界に、一歩踏み込んでみませんか?
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※最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
「ちょっとやってみようかな」
そんな気持ちになった人が一人でもいたら、この「みとばな」を書いた意味があったと思っています。
もし誰かの背中を押せそうなら、ぜひ届けてあげてください😊
(※)本記事は、プレジデントオンライン掲載の記事「若者のマンガ離れが止まらない…少年ジャンプを読む男子中高生が20年で10分の1に激減した構造的理由」(飯田一史、2026年9月9日)を参考に、塾長の視点からまとめたものです。

